親子で共に走り成長する!!
白山文化・スポーツクラブ~白山陸上クラブ~
日本一絆の強いチーム
陸上の楽しさを伝えたい
陸上を通して親子の関わり方、地域との関わり方も学ぶ。幼児~中学生を対象に、陸上を楽しく学ぶ教室を開いている総合型地域スポーツクラブ「白山陸上クラブ」。子供の運動不足や体力低下が課題となる今、勝敗にこだわるのではなく、地域に根ざしながら保護者も一緒になって、陸上の楽しさを伝える活動を続けている。
★松本恵美子監督に陸上を学びたい
平成28年(2016)、白山町の在住の一人の中学生が「美杉陸上クラブ」に入部したが、入部1日で同クラブが閉部された。同クラブの監督を務めていた松本監督が期間限定で白山町内で陸上教室を開校したのが始まり。
松本監督は「速く走れ、高く跳べ」といった技術的な指導はほとんどしない。自分の目標を決めさせ、その目標を切れなかった時には、なぜ出来なかったかを考えさせた。そんな練習方法を見て、子どもたちも、保護者も継続して指導して欲しいと熱望するようになった。
監督の指導を見ていた庄山昭子さん(白山文化・スポーツクラブ事務局長)が、「この人なら、良い選手を育ててくれる」と確信。総合型地域スポーツクラブを立ち上げ、陸上を指導して欲しいと声をかけた。
「白山陸上クラブ」の練習は白山運動場・体育館などで、基本的に毎週火曜・金曜の午後6時~7時までの1時間と日曜日の朝9時~11時までの2時間。長いだけの練習はやらない。
「小学生の陸上大会では、練習量を増やせば成績はそこそこ上位に行く。しかしそうした目先の結果を求め、結果ばかりを求めると陸上が嫌いになって辞めてしまう。それよりも陸上が好きという子どもを作りたい」との理念を持ち、陸上の得意な子ばかりではなく、走ることが苦手な子や障がいや病気のある子、登校拒否などの悩みを持つ子まで様々な子どもを皆等しく受け入れてきた。
★ライバルは自分
松本監督は「各種目の練習前に、必ず子どもたち皆に目標を宣言させる。「8秒で走ります」「150㎝飛びます」子どもたちは自分の体調やコンディションを考えた上で“お立ち台”と称する場所で目標タイムを宣言する。練習を見守る監督や保護者は一切口出ししない。
「人の成長は十人十色。伸びる時期は違います。“みんなの前で常に自己ベストを更新し続ける”という強さを持ってほしい。こういった練習を繰り返すことで大会などに出た時もライバルではなく自分に集中でき、緊張に勝てるようになる。」と語る。
★親子で同じ練習に励み、共に成長し絆を深めている
「ぼ~っとしてないの!お母さんたちも走りなさい」「教える人が間違っていたら、ダメ。お父さんたちミスできないよ!」グラウンドでは保護者へも容赦なく監督の檄が飛ぶ。
練習への送り迎えや練習の準備だけではなく、保護者が計測をしたり、スタートを出したりする。陸上経験のある保護者は走り方の指導も積極的に行う。さらにランニング、リレーのバトン練習…ここでは、子どもと同じ練習を保護者もやる。選手権でスタートラインに立つ子どもの気持ちが分かるようにと、保護者もともに陸上に向き合う。
保護者が計測などを行う事について子どもたちは「お母さんがゴールにいてくれるから、頑張れる。お母さんに会いに行くつもりでゴールを目指して走っている。むしろ速く走れる」と笑顔で答える。自宅でのコミュニケーションも増えたという。
★日本一絆の強いチームに
教室が出来て8年。今年、所属選手が初めて全国大会に進んだ。結果が出たことは嬉しいとしつつ、結果を追い求める練習はせず、地域に根ざしながら保護者も一緒になって、陸上の楽しさを伝える指導をしていくという。
卒業生も時間がある時には積極的に練習をサポートしに訪れる。監督は「勝負にこだわる強いチームはどこにでもある。私たち日本一絆の強いチームを目指します。今でも日本一の絆だと思っていますが、心と心ががっちり結び付くチーム作りをしていきます」
★体験会開催
10月14日、年長児から小学6年生を対象とした体験会が行なわれ、12人が参加した。
11月3日(日)9時半~11時まで、白山グラウンドで小学5年生~中学2年生を対象に体験会が行われれる。(参加費100円)。参加希望者はQRコードを読み取りGoogleフォームから申込。