津高虎太鼓(中田正己会長)の創立45周年記念演奏会が10月21日(日)三重県総合文化センター(津市一身田上津部田)中ホールで満席の観客を集めて開催された。演奏会のテーマは「不易流行」。45年の足跡をたどりながら、原曲の再現や、新たな曲の演奏を通して、和太鼓にかけた会員たちの熱い思いを舞台演奏にのせた。今回は三重フィルハーモニー交響楽団有志が客演し記念演奏会に華を添えた。
「安濃津合戦太鼓」(金子圭佑作調)は慶長5年(1600)の「安濃津城籠城戦」に採譜した勇壮な曲。合戦を再現するかのような激しい演奏を披露し、観客を舞台に引き込んだ。
少年隊の結成を記念した「藤堂豊年祈願太鼓」(金子圭佑作調)。津築城400年を記念して作られた「藤堂百人太鼓~冬の章~」(金子圭佑作調)。町おこしに願いを込めた「おこせ火」(水谷忍・作調)。最後の、太鼓の打ち手と観衆を一体になることを願った「和気藹藹」(生田隆明作調)の演奏に、満席の拍手がやまなかった。
心地よい疲労感に浸りながら、中田会長は「若い力が育ってきており、頼もしいかぎり。伝統文化を彼らがどのような形で見せてくれるか、5年後の大舞台が楽しみです」と満足気に話した。また、事務局も「チームでは世代交代が進み、これからの津高虎太鼓を担うニューリーダーたちが誕生している。次の創立50周年演奏会では彼らの解釈に基づく太鼓をお披露目できると思う」と期待を込める。