津市芸濃町林にあり、老朽化のために長く閉鎖されていた「旧明村役場庁舎」が整備され、今月2日、かつての美観をたたえ、モダンな姿でよみがえった。貴重な大正時代の建設物だが、町村合併など変遷を重ね、一時は解体の危機もあった。登録有形文化財でもあり、今後、鑑賞の対象とともに、文化活動拠点としての利活用が進められる。8日(土)午後1時半から、市芸濃庁舎で開館記念イベントとして講演会「登録有形文化財の保存と活用」が開かれる。
津市教育委員会「旧明村役場庁舎保存活用計画」(平成28年3月)によると、この建造物は1916(大正5)年に旧明村役場庁舎として建設された。100年前の建築である。
建物は木造総2階建て、洋風デザインで、建物の角部分に玄関ポーチを設け、2階部分にはバルコニーが取り付けられており、当時は玄関部分を強調したひときわ目を引く建物だったと思われる。1階は事務室、2階が議場として使われていた。