寺内町の館が下津醤油見学会
地元産の醤油づくりを探究!
地域の歴史文化を発信し続けている津市一身田寺内町の館は、江戸時代創業の老舗株式会社下津醤油の「工場見学会」を10月25日(水)開催し、44人の市民が日本一を誇る醤油づくりの工場を見学した。同社は全国醤油品評会で最高賞の連続農林水産大臣賞を連続して受賞するなど優れた醸造技術を誇り、一身田を代表する企業。
見学は二組に分かれ座学と、醤油づくりの工程を学んだ。
醤油博士の下津浩嗣社長が「大手メーカーが全国シェアを85%を占有する中で、津市内は下津醤油がトップといわれるよう、地域の人に使ってもらえる良い商品作りをめざしてきました。現在、売り上げの80%は業務用の調味料が占めております」と説明し、「業務用の調味料の経験から「たまごかけご飯専用醤油たままんま、ぽん酢しょうゆ・ぽんぽん酢が生まれました。伊勢芋かりんとうは、これまで捨てていた伊勢芋の皮を乾燥して粉が原料。醤油味を生かしたい思いで試行錯誤を繰り返して出来ました」と、製品作りの工夫や苦労話を話した。
工場見学会では醤油づくりの工程を見学。県内産大豆、小麦を使用し、タンクに圧力搬送する仕組み。さらに大豆を洗い、麦を混ぜ、細かく砕き、麹菌を混ぜ屋外発酵タンクで約一年半自然発酵させる。出来た諸味をしぼり生しょうゆができる。絞りかすは牛のエサにする。工程の中で出来た大豆油は別途活用するーなどの説明に、参加者は満足げにうなずいていた。できあがった醤油を100㎜㍑入りの小瓶に入れ、封入を体験。まるで自分で作ったかの様に「ほっ」とした笑顔が広がった。