アサギマダラ飛んでおいで!!
美杉中生徒会が花いっぱい運動
旅をするチョウ「アザギマダラ」が飛来する津市美杉町は、チョウが好む「フジバカマ」の花を植えるなど、アサギマダラの飛来する地域づくりに取り組んでいる。「地域活性化に貢献しよう」と美杉中学校の生徒会が2月18日(月)、名松線沿いの休耕田にフジバカマ約300株を植え付けた。新たな名所として期待がかかる。今月26日にJR名松線全線復旧から3周年を迎え、24日(日)には終点の奥津駅を中心に多彩なイベントが行われる。
同校(美杉町八知、丸山康郎校長)では平成29年度から「美杉花いっぱい運動」を進めており、各駅に花プランターを置くなどの活動を行ってきた。
この日は生徒24人のほか、八幡地区老人会、伊勢本街道を活かした地域づくり協議会、結いの会、八幡地区自治会連合会、名松線を守る会景観美化委員会、美杉中PTAなど地域の団体関係者約30人も参加した。
場所はJR名松線奥津駅の近くの線路沿いの休耕田。放置されていたため雑草の株が肥大化しており、住民らが協力して事前に建設機械のユンボを使って造成した。
参加者を前に、町内でフジバカマを植える運動を展開している「結いの会」の橋本和義さんが、植え付けの仕方を説明。「水はけを良くしないと育たないので、ウネの中央に植え付けて」と橋本からアドバイスを受け、生徒たちは1本ずつ丁寧に苗を植えつけた。秋には小さな花を咲かせ、「アザギマダラ」が花蜜を求め飛来することだろう。
生徒会長の今井勝元くん(2年生)は「美杉にアサギマダラがやってくるように、より良い美杉を作っていきたい」と地域への思いを話した。
準備に参加した倉田寛次津市議会議員は「地元に皆さんの協力でやっと植え付けにこぎ着けました。美杉中の生徒や地元の皆さんの力で育てていただきたい」と話した。
フジバカマは「秋の七草」の一つで、キク科・ヒヨドリバナ属に分類される多年草。9~10月ごろになると、直径5㎜、長さ10cmの小さな花を咲かせる。アサギマダラの雄がフジバカマの花蜜を吸って、雌を引き付けるフェロモンを出す。花は自然の香水に、葉や茎はドラーフラワーにすると芳香を放つ。栽培は連作を嫌い、2~3年で場所を変える方が良い。