桃の節句(ひな祭り)を控え、お菓子の館とね(津市本町、刀根武士社長)は2階ギャラリーで、津市出身の保坂順子さん(71)(鈴鹿市在住)による「木目込人形展」が開かれている。3月3日(日)まで。
木目込み人形は桐の粉とのりを混ぜた桐のりで固めた本体に溝を掘り、布地をヘラで入れ込んで(木目込)、着物を着せるように人形に仕上げる伝統工芸。
ギャラリーには皇女・和宮が降嫁する際、孝明天皇が妹の和宮の贈ったとされる孝明雛(ひな)、伝統の香華立雛(ひな)、かわいい小梅雛(ひな)など心を込めて作った人形が並び、華やいだ雰囲気。
保坂さんは約20年前から取り組んでいる。「子どもが2人とも男だったので、孫に女の子ができたらひな人形を作ってあげたい」と、人形教室に7年間通った。最初は羽子板や五月人形に取り組み、念願のひな人形にたどりついた。「ひな人形が作れるようにりました」と保坂さんは顔をほころばせる。桐湖(のり)は取り寄せるが、衣装は正絹の布を自分で探すという。
■菓子の館とね=津市本町(R23岩田橋南)、営業時間午前9時~午後7時。電話059(226)4343。