津市水道局の漏水工事・委託工事
結果的に?!年間1億円突破!
安濃地区に漏水が多発の謎?
津市水道局の水道工事契約のA工業への偏った発注が津市議会第3回定例会の会派代表質問、一般質問で取り上げられた。9日(月)には、建設水道委員会で、更に討論が行われ、水道局の漏水工事が安濃地区で多発していること。他の工事でも、場当たり的でずさんな工事発注が討論の中で浮き彫りになってきた。第1回定例会では水道料の多額の未収金が議論になっており、老朽管路の実態調査も未だ行われていない(第一回市議会定例会で答弁できず)。組織そのものが老朽管路かと疑われる津市水道局の体質が露わになりつつある。9月9日(月)建設水道委員会では川口和雄議員(津和会)、安積むつみ議員(公明党議員団)、吉田博康委員(津みらい)が執行部に迫った。
建設水道委員会 9月9日(月)
川口委員 水道事業について、安濃地域の工事でA工業だけが特化して修繕工事が増えているとの指摘があります。安芸事務所の給水装置の修繕にかかる業務実績について、令和3年度の修繕合計が3060万7350円の内、安濃分が1880万8000円と61%を占めている。4年度は6194万の内、安濃地域が4429万円と70%、5年度が8319万円の内、安濃分が6250万円で72%占めている。ドンドン増えていっております。A工業の委託実績は5年度が5505万円の内、A工業が4867万円と87%を占めている。疑惑を持たれて当たり前。安濃地域の発注件数は令和3年度263件の内、A工業が80件、4年度が341件の内、211件と62%、5年度が215件の内、125件、58%を占めている。7つの業者がいるのにA工事が半分以上受注している。芸濃の修繕件数は比較的横ばいであるが、同じ人口規模の安濃地区だけが令和3年度から倍以上に修繕費が増えたのか。
安芸事業所長 現在インターネット上に出ている内容について調査を進めています。令和4年度から5年度に執行金額が大きく増えているのは、以前から懸念しておる配水管の敷設替え工事をしたほかに、5年度は大変暑い気候で、気候変動による漏水等が多かった。修繕を漏水箇所前後の部分も修繕を行ったと認識しています。
川口委員 なぜ安濃だけ給水管の漏水が増えたのか。他地域は増えていないのに安濃に集中しているのはなぜか。
安芸事業所長 年々老朽化が進んでおり、漏水が多く発生している。漏水箇所の増加が大きな要因です。
保田委員長 安濃だけなぜ増えたのかとの質問に対する答弁をするように。
安芸事業所長 なぜ安濃地区に漏水が増えたのか把握しておらず、調査しています。
川口委員 加盟業者は全部の工事ができる。なぜA工業だけ多いのか。裁量権の乱用ではないか。
安芸事業所長 当番社でも他の工事で手が回らないと断られることがあり、結果的にA工業に修理を受けてもらって件数が増えました。
◎当番をルール化
安芸事業所長 インターネット等で報道されたことを踏まえ、当番社に断られた場合は次の当番業者に依頼することをルール化をして、そこにも断れれた場合、工事の受注状況を勘案して、余力のある業者を選定します。修繕業者が決まるまでの記録を残していくという事で改善します。
川口委員 調査も記録もしていない、ええかげんや。直ぐにA工業に頼んでいたのではないのか。これで調査者終わるつもりか。
上下水道事業局長 議会で色々疑惑の指摘がありましたが、引き続き調査して改善につなげていきます。水道に関して、職員も工事シビアなので、早くということでさせていただきましたが、答弁できるように事務改善していきます。
◎断った業者、経緯の記録
川口委員 依頼状況に関する記録がないのは、1週間の当番表、修繕記録と支払状況を見れば、依頼を断った業者、依頼を受けた業者も直ぐ分かるのではないのか。
水道事業局長 行われた業者の記録はあるが、今回まずかったのは、断られた業者、経緯ががなくて結果としての記録が残っていた点がまずかった。今後、経緯を記録に残し疑惑を持たれないようにしたい。
川口委員 当番で断られた業者は分かる。受けた業者も分かるはず。A工業がどれだけ増えたか判明する。
水道事業局長 今後、個別の案件を調査する中で、なぜ、A工業に偏ったのかしっかりと確認をする。
◎当番に拘束力が無い!
川口委員 契約に拘束力は無いとはどういう意味か。
水道事業局長 安芸地区では年の初めに修繕工事に参加してくれますかと聞き、手を上げた業者に契約しています。当番の輪番は決めるのですが、当番の時は必ず待機して下さいという拘束をかけていないので、一般の土木業者で翌日に別の工事が入っているできないとなると、夜間工事はできませんということになる。輪番は決めているけど、漏水があった場合100%やるという拘束はない。直ぐ対応できる業者に工事を依頼することになる。
◎余力ある業者に工事依頼
水道事業局長 安芸事務所で、何件もの漏水に対応するために複数の水道業者を確保していくために契約させていただいておる。安芸事務所でルールを作って当てはめていく。その中で輪番は決めてあり、連絡します。現実的には10何社あるが、一般の土木業者も入っておりますので、その都度余力のある業者を見つけて委託させていただいておるのが現実です。
川口委員 そのことを地域の業者は熟知しているのか。
安芸工事事務所 仕様書を見ていただき契約しています。迅速な対応をするということで契約を結んでいます。
◎坑道掘削できる業者に
川口委員 安芸は7社と契約を結んで全てが修繕できるのではありませんか。
安芸事業所長 7社と契約していますが、大きな機械が無いので、坑道を掘削できる業者、重機を所有しておらず工事ができない業者も含まれます。契約書は全ての業者同じで、仕様書で契約しています。委託業務の内容は、区域内で発生する給水装置の配水本管から屋内メーターまでの漏水修理とメーターパッキン、取水線のパッキン、メーター前後の鉛管と漏水修理と取り替えにかかる業務になります。2番目に配水管及び排水施設の修繕業務。3番目に簡易な配水管等の切り替え業務。4番目に配水管及びその附属施設の維持管理業務。修繕完了後に、業務日報と完成図書の作成を全ての業者と契約しています。
川口委員 坑道掘削ができない業者も同じように契約しているのですか。掘削ができないなら、掘削を除くにしないといけないのでは。
◎偏った工事件数の原因は
川口委員 安濃地区で給水装置及び配水施設、維持修繕がA工業だけに偏っているのは。
安芸事業所長 A工業は水道維持修繕業務を主にしています。急な依頼があっても迅速に対応できる態勢でした。夜間修繕とか配水管の規模の大きい修繕に対しても対応していただいた結果、増えた要因と捉えています。
◎藤方の出水不良工事の謎
川口委員 藤方716の2付近、給水管及び出水不良契約は随契ですか。
川口委員 藤方の出水不良工事契約は。
水道工務課長 この契約は工期は設けていません。1年間の契約の中での修繕で、契約は2号随契になります。
川口委員 組合との契約ですか。
水道工務課長 組合との契約です。
川口委員 この分離発注はなぜか。
水道工務課長 分割、分離で発注したのではなくて、
藤方の修繕は、津インクル東側の水道使用者より、水量水圧が低いと苦情があって調査をした。当該ヶ所の本管がかなり古く、水道使用量が元々少なかったので菅の中が閉塞していると判断しました。水量水圧を復活するために50㍉を1本敷設して、これでは足らないということで、もう1本新たに敷設したと順番にやっていると日々日報が上がっています。1本で工事を完了させるつもりだったのが、もう1本増やすことになり、8回分に日報が別れることになりました。
川口委員 職員が調査したはず。誰が見てもおかしい。まとめて工事ができなかったのか。
水道工務課長 調査で水量が足らないと把握はしていましたが、50㍉1本で足りるのかどうかがわからなかった。
川口委員 何回もやっているのはなぜか。お粗末ではないか。
水道工務課長 まず国道の歩道上にある本管から取り出すのに1日、道中工事するのに1日、接続するのに1日というふうにやっています。
川口委員 1本1本130万円以下に抑えるので、疑問を持たれている。
水道工務課長 意図的に130万円に抑えたのではなく日々日報が上がってきて、精算すればそうなった。契約上は出水不良を解消するということになっているので、8本の工事が結果として一連のものになっています。
川口委員 身内意識を無くして、厳格な調査をして逐次議会に報告を要請する。
水道事業局長 将来を考えて、個別の案件を整理して、職員一丸となって調査していきます。
◎疑惑の業者と職員4人の関係
安積むつみ委員(公明党議員団) 水道事業について、疑惑をもたれている業者と市職員との関係性は。
水道工務課長 特定の業者と関係について職員に質したところ関係ないと聞いています。
安積議員 本会議でも指摘があったが、特定の業者と職員が関係があったので疑惑が持ち上がっているのではありませんか。4人の職員に対してどのように調査をしているのですか
水道工務課長 業務に関係のある職員に更に調査をしていきます。
◎納得できない津インクル前工事
安積委員 他県でも上下水道の不正の事件が報道されています。今後とも公正な業務をお願いしたい。津インクル前工事は取水不良の工事であったので、一連の工事だという話がありましたが、技術者が何度も工事をしてやっぱり1本追加しましたというのは納得できません。
水道工務課長 この工事は下水道工事に伴って一時的に水が必要である事に対しての修繕でして、業者も水を出してもらわないとわからないというところがありました。まず50ミリを入れて様子を見て、未だ足らないので1本入れた形になりました。費用をなるべく抑えたいという思いが、1本入れ、更に1本という形になりました。
安積委員 当番事業所に断られた場合、責任を持って事業者を紹介するので3%を組合は取っているので、本庁から業者を頼むのはいけないのではありませんか。市民は早く工事をしてもらいたいという依頼があるから法律に違反してもいいのか。第三者委員会を作って調査した方が良いのではないかと思います。体質というか、組織ぐるみでおきてしまったのではないかなと思います。
副市長 件数が多いですが、個別の案件について調査をまとめます。ご指摘の第三者について、フラットな立場で、内部統制ということも含めて考えたい。
安積委員 注視していきたい。12月議会までに議会に報告できるのです。
水道事業局長 9000件の事案がありますが、頑張って調査をしていきます。
◎全業者にあたったのか
吉田博康委員(津みらい) 工事は地区ごとに行うのですか。
安芸事業所長 河芸、芸濃、安濃、美里地区があり、各地区に当番業者を決めています。河芸地区の工事は河芸の事業所を選定させたいただきます。河芸の業者が工事が手一杯の時は他の地区の業者を選定します。
吉田委員 全業者が他地区も受けている実績があるというですか。
安芸事業所長 実績がある業者も、ない業者もあります。
吉田委員 A工業が河芸や芸濃の仕事も受けていまが、なかなか理由にならないと思う。美里は2社しかないが、芸濃や河芸は5社あり、本当に受けられなかったのか疑問です。全社確認はしていないのですね。
安芸事業所長 当番社の会社、次の会社はあたりますが、全業者にあたる時間もないので、早急に修理を行いたいこともあるので回れる業者に声をかけさせたいただく。
吉田委員 A工業以外に受けることができなかったのか、全業者にヒアリングしていただきたい。内部の調査だけでは済まない。津、久居地区の工事を安濃の業者がしていることに違和感を感じる。組合に登録業者はA工業以外にないのですか。
安芸事業所長 3年度から入ったその業者以外は登録がありません。
吉田委員 水道工務課の本庁で行う工事は、津、久居、香良洲の業者が入っています。津、久居、香良洲の業者の点数を飛び越えて発注を受けるということは、他の事業素からは理解に苦しむところと思う。今のままでは疑惑しかない。
上下水道事業局長 大量のデータですが、しっかりと精査してなるべく早く調査報告書を作成します。
副市長 一定整理が付いた時点で報告します。