世界各地で活躍するイタリア人女性建築家ロレーナ・アレッシオさん夫妻が3月18日、津市森町のアール・エフ・ヤマカワ(株)の山川富喜子会長と津市役所の前葉泰幸市長を訪問した。
ロレーナさんは、1994年から4年間の間、日本大学理工学部大学院博士後期課程建築専攻に在籍。長年、母校であるイタリア・トリノ工科大学の建築・都市デザイン学部の准教授として教育に携わると同時に、トリノで建築・都市デザイン事務所を共同主宰。トリノ工科大学での国際的な建築デザインワークショップの企画や運営、様々な地域で行なわれるワークショップなどへも積極的に参加し豊富な経験を持つ。隈研吾など有名な建築家と共に日本、韓国、台湾、アメリカなどでシンポジウム、講演、国際ワークショップ、展覧会も積極的に行っている。また、日本の現代建築を世界に紹介する著作も多数出版している。
現在は、台湾の逢甲大学で建築学教授として活躍しながら、熊本県菊陽町に進出した台湾積体電路製造(TSMC)の建築に山川富喜子会長と共に取組む。山川会長とは日大在学中に知り合い、依頼30年以上公私ともに強い信頼関係で結ばれている。
ロレーナさんは自身の手掛けたイタリアの“フェラーリ商業スペースの改装プロジェクト”や台湾の公立図書館&美術館、市文化センタープロジェクト、レストラン・チェーン店“サイゼリヤ”の改装について写真を見せながら説明。フェラーリ商業スペースの写真を見ると市長は「とてもカッコいい。素晴らしいデザインだ」と絶賛した。またロレーナさんのデザインしたサイゼリアを見ると「え?これがサイゼリア?全然違う。とても才能豊かだ」と驚いた。
中でも熊本県菊陽町に進出した台湾積体電路製造(TSMC)については、「TSMC社員の住居をロレーナさんが手掛け、家具をアールエフヤマカワが手掛ける。二人で熊本市のプロジェクトを始める」と説明を受けると市長は「とても大きなプロジェクトを手掛けられるのは多くの経験と素晴らしい才能を持っているから。緑を残しながら新しい町を作ることが出来ると思う。頑張ってください」とエールを送った。