親鸞聖人生誕850年・真宗開宗800年・真慧聖人500年忌・聖徳太子1400年忌
「特別な8日間」奉賛法会はじまる
国宝御影堂で『正信念佛偈』大合唱
全国から参拝者つめかける!!


 浄土真宗を開いた親鸞聖人の生誕850年を記念する「奉讃法会」が21日(日)から、津市一身田町の真宗高田派本山専修寺にあるで国宝の如来堂と御影堂で盛大に始まった。期間は28日(日)までの8日間で、「弥陀の呼び声『なもあみだぶつ』を聞いて行こう…」と連日、全国から数千人の信者がお参りしている。
 親鸞聖人は承安3(1173)年4月1日生まれ。現代の暦では5月21日が誕生日。今年は浄土真宗が始まって800年、関東から伊勢国一身田に本山を移す礎を築き、中興の祖と慕われる真慧上人500年忌、さらに親鸞聖人がこころから敬ったと伝えられる聖徳太子1400年忌が併せて行われている。専修寺の宝物殿「燈炬殿」が竣工。奉讃法会を記念して無料公開が行われている。
 特別法会は21日(日)午前11時から参拝の信者を含めて『南無阿弥陀仏』の唱和から奉讃法会が始まった。「帰命無量寿如来~南無不可思議光…」在家信者らにも馴染みの深い『正信念佛偈』が唱はじまると、唱和する信者らの声がわき起こり広い御影堂に響き渡った。
 常磐井慈祥法主の「御親教」で、法主は「コロナ禍で危ぶまれた親鸞聖人御誕生八百五十年の記念すべき奉讃大法会を迎えることができ大な喜びです。真宗の教義を確立された『教行証文類』を著されたのが1224年で開宗八百年になります。お念仏の教えこそ真実であると聖人は教えられました。中興真慧聖人は高田派のアイデンティティを確立され、あるべき高田派の姿を明示されました。親鸞聖人がこころから敬った聖徳太子は、日本の仏教の祖であるだけで無く、日本人の心のよりどころであり、日本人の基盤を作られました。お三方の恩徳を称える奉讃法会です。新宝物殿『燈炬殿』が完成し、弥陀の救いの光である燈炬の光を法会で感じていただきたい」と語りかけた。
 復演で鑑学の清水谷正尊師(津市青巖寺)は「親鸞聖人は比叡山で修業され、聖徳太子が建立された六角堂で百日行の後、法然上人に出会われ『念仏一筋で人は誰でも浄土に往生できる』と説かれた法然上人の弟子となり、その教えを真っ直ぐに伝えたのが親鸞聖人です。聖徳太子は十七条の憲法を定め、『和をもって貴しとする』と説かれた。親鸞聖人の教えは、どんな煩悩を持つ人でも、浄土へ行けるという弥陀の呼び声こそ南無阿弥陀仏なのです」と解説した。
 午後には御影堂で書家の金澤翔子さんが揮毫(きごう)し、「飛翔」と見事に書き上げた。母親の泰子さんがダウン症の翔子さんが独り立ちした日々について話しをした。
 御影堂内では連日、法主のお言葉、特別読経、説教がある。22日(月)は観世流能公演、25日(木)は駒田早代さんの津軽三味線演奏会があった。
 山門では誰でも弾けるストリートピアノが置かれ、朝10時から終日、境内に軽やかな音が響いていた。
 26日(金)~28日(日)の説教、催事は次の通り。
 ▽26日(金)御影堂=12時~12時30分、説教:氏浦弘道師。12時30分~14時30分、講演「仏像の正しい見方」田中ひろみ仏像イラストレーター。▽如来堂前=雅楽・胡弓・馬頭琴の演奏
 ▽27日(土)御影堂=12時~12時30分、説教:梅林久高師。13時30分~14時30分、特別講演「聖徳太子信仰~飛鳥時代から現代へ~」南谷恵敬・大阪四天王寺宗務総長、15時~16時、高田高校演奏会(箏曲部・音楽部・吹奏楽部・放送部)▽如来堂=奉讃法会絵解き=16時~「聖徳太子絵伝」椰野明仁師。
 ▽28日(日)御影堂=9時~10時、仏教讃歌の集い(高田幼稚園、高田保育園、コーラス海)、10時30分~11時、行列太子堂(如来堂より)、12時~12時30分、説教:佐波真教師、13時30分~14時30分、特別講演「聖徳太子のこころ」古谷正覚法隆寺管長、13時30分~17時、白子ウインドシンフォニカ演奏会。▽如来堂=奉讃法会絵解き=14時30分~、「一光三尊佛絵伝」小林玲子長野の絵解きを広める会代表。
 ▽法話大会:大講堂=28日(日)まで、15時から▽竹灯り=27日(土)まで、19時~21時▽呈茶(御対面所:500円)=28日まで、9時~15時、高田学苑茶道部接待▽津市・上富良野町物産展=28日(日)まで、10時~15時、高田会館ホール▽お寺でストリートピアノ=28日(日)まで、10時~15時、山門。
 問い合わせは高田本山宗務院特別法会事務局=電話059(232)4177。