微笑み図鑑
東京藝術大学大学院
音楽研究科古楽専攻2年生
田中 三奈穂さん(24)
チェンバロの魅力をもっと多くの人に知ってほしい
東京藝術大学の大学院で学びながら、チェンバロ奏者、通奏低音奏者、ピアニストとして活躍中。26日(日)午後6時半から、四日市市安島の第一楽器四日市店4階コンサートホールムーシケで開催される「小林奏太チェロリサイタル」に伴奏者として出演する。
プロガラムの前半はでJ.C.Fバッハの「チェロソナタ」などをチェンバロで、後半ではサンサーンスの「白鳥」などをピアノで伴奏する。
ピアノとチェンバロは見た目こそ似ているが、中身は全く違う楽器。チェンバロの伴奏譜は左手の音符と、今でいうコードのような数字が書かれたシンプルなもの。右手はその数字を見て、メロディーに合わせて自分で考えて演奏する。
「即興みたいなイメージです。同じ演奏は2度とないのが魅力です。チェンバロを始めて聞かれる方も多いと伺っているので、その魅力がお伝えできるよう、出来る限りたくさん華やかに弾きたいと思っています。ぜひ会場で聴いていただけたらと思います」とにっこり。
大学の先輩にあたる母の影響で6歳からピアノを始めた。厳しい指導で中学の時には何回かやめたこともあった。高校の時は友だちとバンドを組んで歌ったり、ジャズピアノを習ったりもした。大学生の時、チェンバロに出合った。ピアノで何度も聴いたバッハの曲が全く違うように聞こえて衝撃を受けた。
その魅力にひかれ、学び始めた。指導方法も全く違う。「作曲当時のスタイルに近い演奏を目指すので、時代背景や記譜上の問題など調べて演奏します。それが新鮮で楽しくて」。
「チェンバロという楽器をもっと多くの方に知っていただきたい。そしてクラシックの魅力を広めていきたい」
リサイタルは入場料2500円。問い合わせは小林さん=電話090(3386)9989。