高虎像と篝火の前で能狂言
お城公園で「津市民薪能」
津城跡のお城公園で27日(土)の夜、市民薪能行委員会と津市文化振興課が主催する「津市民薪能」が開催され、市民約300人が篝火に照らされた幽玄の舞を観覧した。
市民薪能は市民が気軽に能狂言を無料観覧できる場として平成10年から始まった能狂言で今年は30回目。藤堂高虎公が愛好したと伝わる津藩ゆかりの喜多流能楽が仕舞で演じられた。仕舞とは面や装束をつけずに紋付袴姿で演じられる略式演舞。
能は、一条天皇の命を受けた小鍛冶宗近が稲荷明神で一人の童子と出会う「小鍛冶」が演じられ、狂言の「伊呂波」では、我が子を寺に預けて勉強させようとする父親と筋違いの返答ばかりをする子との問答を小さい子供二人が演じ、羽織袴に小さいいでたちで問答する姿に和やかな笑いが起きていた。
参加した演者には、市内の公民館や能楽津子供教室で学ぶ子供たちも多く、観覧客からは「普段は見ることが出来ない能や狂言を目の前で見れてよかった」「子供たちが可愛らしかった」などの感想が聞けた。