お菓子の館とね(津市本町、刀根武士社長)2階展示ギャラリーで、三重県指定伝統工芸品である伊勢根付の第5回展示会「ぶらり小根付」が開かれている。今月31日(金)まで。
根付は印籠や煙草入れの端につけるミニ彫刻。江戸時代に粋人の隠れたおしゃれとして流行した。伊勢根付は伊勢参りの人気みやげとして全国に広まった。服装の洋風化とともに廃れたが、海外では「NETSUKE」としてコレクターの評価が高く、オークションで千万円単位の値が付くこともある。国内でも本物志向でファンが増えている。
伊勢根付の素材はツゲがほとんどで、伊勢市には伊勢根付彫刻館(伊勢市宇治町)がある。
ギャラリーでは国際根付彫刻会伊勢支部長の中川忠峰さん、横山大眞さん、梶浦明日香さん、平泰平さん、西峰雪さん、中山大容さん、戸鷺里沙さん、工藤龍一さん、吉井みゆきさん、福田月峰さん、北村修理さんが「ぶらり小根付」をテーマに約70点を展示。
ドングリやカエルなど自然界の動植物などが巧みに彫られており、世界に一つしかない手作りのミニ彫刻でもある。価格は4万円~70万円。和服の帯に香袋を下げたり、小銭入れなどに付けておしゃれを楽しむ。
中川忠峰さんは「手触り、肌触りがほっとすると好評です。レベルもずいぶん上がってきています。ぜひ身近でご覧ください」と話している。
■菓子の館とね=津市本町26ー20(R23岩田橋南)、営業時間午前9時~午後7時。電話059(226)4343。