結城宗広公を祭神とする津市藤方の結城神社で5月1日(月)、恒例の春の例大祭が開催された。神事には神社関係者ほか、全国から宗広公の子孫関係者らが全国各地から約10人、市民ら約100人が参列した。
伊勢神宮の楽師が奏でる雅楽の中、開扉した神前に宮司が海・川・山・里の神饌(しんせん)と祝詞をあげた。続いて、きれいな仮面に勇壮な舞が特徴の「蘭陵王」と、蝶の羽を描いた翼を身につけた4人が舞う「胡蝶の舞」の神宮舞楽が奉納された。
最後に、列席者が順番に玉串をささげて宗広公をしのんだ。
宗広公は元弘元年、後醍醐天皇から倒幕の綸旨を受け、新田義貞公と協力して鎌倉幕府を倒した武将。延元元年に京都に攻め入った足利軍を攻め、その後九州に逃れた足利尊氏が再起を果たし、京都を制圧した際に、南朝勢力再起のため吉野から奥州へ向う途上、遠州灘にて暴風雨に遭い、延元3年に伊勢国で亡くなったという。
結城神社ではその宗広公の経緯から健康祈願、病気平癒などの他、航海の安全なども祈願されている。